検討項目
位置 |
検討する部分 |
種別 |
訂正案, コメント |
P.219 L.1 |
(定理10*5について) |
X |
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証明手順の確認
- 極値制限(ER)を満たしていながら準推移性が崩れる例を示すことで,証明しようとしています。
- ERを満たす可能な順序のセットとして,(1), (2), (3), (4)の組み合わせを設定しました。
- 本文の説明より,N=3+2q(人)です。また,
- xとyの比較に際しては,N*=N=3+2q(人)です。
このとき,pN+(1-p)N*=3+2qになります。
- yとzの比較に際しては,N*=N=3+2q(人)です。
このとき,pN+(1-p)N*=3+2qになります。
- zとxの比較に際しては,N*=3(人)です。((3)と(4)のケースの個人が関与しないためです。)
このとき,pN+(1-p)N*=p(3+2q)+(1-p)×3=2pq+3 > 5になります。
((1/q)< p より 1 < pqで,よって 3 + 2pq > 5です。)
- xとyの比較
- N(xPy)= N1 + N4 = 2 + q
- よって,N(xPy)/[pN + (1-p)N*]=(2+q)/(3+2q) >
(2+q)/(4+2q) = (1/2)
- よってxPyが成立します。(「これに加えて...」の定義により,同時に〜(yRx)が成立することになります。)
- なお,念のためN(yPx)を確認すると,N(yPx)= N2 + N3 = 1 + q
- よって,N(yPx)/[pN + (1-p)N*]=(1+q)/(3+2q) <
(1+q)/(2+2q) = (1/2)
- よってyPxは成立しません。(xRyが成立することになります。)
- yとzの比較
- N(yPz)= N1 + N3 = 2 + q
- よって,N(yPz)/[pN + (1-p)N*]=(2+q)/(3+2q) >
(2+q)/(4+2q) = (1/2)
- よってyPzが成立します。(「これに加えて...」の定義により,同時に〜(zRy)が成立することになります。)
- なお,念のためN(zPy)を確認すると,N(yPx)= N2 + N4 = 1 + q
- よって,N(zPy)/[pN + (1-p)N*]=(1+q)/(3+2q) <
(1+q)/(2+2q) = (1/2)
- よってzPyは成立しません。(yRzが成立することになります。)
- xとzの比較
- N(xPz)= N1 = 2
- よって,N(xPz)/[pN + (1-p)N*]= 2 /(3+2pq) < 2/ 5 < 1/2
(「3 + 2pq >5」でした。)
- よってxPzが成立しません。(「これに加えて...」の定義により,同時に zRxが成立することになります。)
- また,N(zPx)= N2 = 1
- よって,N(zPx)/[pN + (1-p)N*]= 1 /(3+2q) < 1/2。
- よってzPxが成立しません。(xRzが成立することになります。)
- zRxかつxRzなので,xIzとなります。
- 以上より,xPyかつyPzであるのに,xIzとなり,xPzが得られなかったことになります。
- どれほどpを小さくしても,( 0 < (1/q) < p の条件に合う整数qは存在するため)準推移性に反するケースは残り続けます。以上の確認をもって証明終了となります。
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特定の記述項目について,読む上でのポイントを考えるものです。
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[2015年8月1日 初版をアップ]
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