検討項目
位置 |
検討する部分 |
種別 |
訂正案, コメント |
P.67 L.22 |
(定理4*3について) |
X |
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- この証明では,各個人に同一の選好順序を前提するところから始まっています。x2Pix1, x2Pix1,...と続く選好順序です。
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このとき,社会レベルでも,パレート原理より,x2Pix1, x2Pix1,...と続く選好関係が導出されなくてはなりません。
こうなると,C(S,R)は空になってしまいます。
- この点の議論は,定義1*4(P.15)で最初にC(S,R)を導入した際にも行ったものでした。P.15のL.14で無限集合の場合にM(S,R)が空になる可能性が指摘されましたが,C(S,R)はM(S,R)の部分集合でしたから,これはC(S,R)が空になる可能性の説明でもありました。
- 以上,C(S,R)が空になる場合を防げない場合があることを説明して,証明が終了します。
- なお,今回は各個人レベルでも,C(S,Ri)が空になる現象が成立していますが,定理4*4では,(無限の選択肢を前提しつつも)C(S,Ri)が空にならない個人の存在を仮定した場合を想定して議論を進めています。
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本ページの概要とお願い:
- 本ホームページは,Amartya Sen先生の『集合的選択と社会的厚生』(日本語版, 勁草書房)の
特定の記述項目について,読む上でのポイントを考えるものです。
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[2015年7月16日 初版をアップ]
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