検討項目
位置 |
検討する部分 |
種別 |
訂正案, コメント |
P.39 L.20 |
〔補題2*dのあとの第二段落〕 |
X |
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関連項目
位置 |
検討する部分 |
種別 |
訂正案, コメント |
P.39 L.22 |
あとのケース |
Y3 |
2番目のケース
(→詳細〔準備中〕) |
- 先行する段落と同じ内容と思われます。
- まず「xPy⇔x#Py」と定めるだけでは,
集合的選択ルールを「定義」したことにならないという問題があります。
- 「xPy⇔x#Py」に加えて,以下のことを考え合わせるアプローチがあります。
- 「xRy⇔x#Py」を考え合わせるアプローチ
- 例えば,5名で旅行をして,昼食にカレー屋(x)に行くかオムライス屋(y)にいくかを決めるとします。1名がカレー屋を好み残り4名がどちらでもよければx#Pyですから,要するにxRyとなります。
- (この場合はxRyのときに必ず~(yRx)になるので,xPyが成立し,一般にxIyはあり得ません。)
- ところで,1名がカレー屋(x)を好み,また1名がオムライス屋を好み,残り3名がどちらでもよければ~(x#Py)かつ~(y#Px)ですから,要するに~(xRy)かつ~(yRx)となります(不完備)。つまり,このアプローチは,選好の布置に(補題2*bのような)制限を設けなければ不完備になり得るということです。
- 「xRy⇔~(y#Px)」を考え合わせるアプローチ
- 例えば,5名で旅行をして,昼食にカレー屋(x)に行くかオムライス屋(y)にいくかを決めるとします。1名がカレー屋を好み残り4名がどちらでもよければ
~(y#Px)ですから,要するにxRyとなります。
- このとき,~(x#Py)は成立しない(x#Pyである)ので,よってyRxは成立しません(~(yRx))。つまり,xRyかつ~(yRx)ということなので,xPyが成立します
- ところで,1名がカレー屋(x)を好み,また1名がオムライス屋を好み,残り3名がどちらでもよければ~(x#Py)かつ~(y#Px)ですから,要するにyRxかつxRyとなります(xIy)。これは一例ですが,このアプローチは選好の布置に制限を設けなくても必ずxPy, yPx, xIyのいずれかが成立することになります。不完備になることはありません。
- その他の可能性
- その他の可能性には色々あります。不完備になりうるものも完備なものもあります。例えば,多数決は完備です。また「二人以上がxをyよりも明示的に好んだらxRy」などとすると,不完備になり得ることになります(例えば,上記のカレー1名,オムライス1名,同等3名の場合に~(xRy)かつ~(yRx)になります)。
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本ページの概要とお願い:
- 本ホームページは,Amartya Sen先生の『集合的選択と社会的厚生』(日本語版, 勁草書房)の
特定の記述項目について,読む上でのポイントを考えるものです。
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[2013年7月23日 初版をアップ]
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