補題1*fは,本書では証明の議論がされておりません。ですが,内容的に次の補題1*gに包含されている構造があり,また補題1*gで(証明の議論はやはりないのですが)どのようにすればそのような順序Rが得られるのか説明される展開になっています。
ここでは,以下の点のみ注意して,とりあえず先に進んでよいでしょう。
- 任意の順序(反射性,完備性,推移性)は準順序です(反射性,推移性)。このような準順序は,すべて(定義1*6の意味において)自分自身と両立するといえます。
- (別項目の説明と少し重複しますが)ある準順序に対して,それと両立する順序は1つとは限りません。例えば,下の準順序Qは,色のついた2セルのどちらに●を入れても(また両方に●を入れても)これと両立する順序を得ることができます。
Q(a\b) |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
1 |
● |
● |
● |
● |
● |
● |
2 |
|
● |
● |
● |
● |
● |
3 |
|
|
● |
● |
● |
● |
4 |
|
|
|
● |
● |
● |
5 |
|
|
|
|
● |
|
6 |
|
|
|
|
|
● |
|